NEWSROOM

Stellantis Ventures、初年度に10件の投資により イノベーションを促進

作成者: Stellantis Japan|2023年5月22日
  • Stellantis Venturesは、設立初年度にスタートアップ9社、モビリティベンチャーファンド1件に投資
  • Stellantis Venturesが支援する3つのプロジェクトが今年から始動
  • 全てのプロジェクトは、モビリティと顧客体験を向上させるイノベーションにフォーカス

Stellantis(ステランティス)N.V.のコーポレートベンチャーファンドであるStellantis Ventures(ステランティス ベンチャーズ)は、設立初年度にスタートアップ企業9社と、モビリティベンチャーファンド1件に投資しました。Stellantis Venturesが支援するプロジェクトのうち、3つが今年始動します。いずれも、革新的で、お客様中心のモビリティ技術の導入を加速させるとともに、より持続可能なモビリティと、すべてのお客様にとってより魅力的な車内体験への変化をリードするStellantisの取り組みを支援するという、同ファンドのミッションを実証するものとなります。
Stellantisの最高技術責任者を務めるネッド・キュリックは、次のように述べています。「Stellantisをモビリティテックカンパニーに変えるには、スタートアップと同じ観点に立ち、お客様に焦点を当て、多少の切迫感を持ちながら仕事をする必要があります。初年度は、Stellantis Venturesの強みを活かし、車内体験の変革とモビリティ分野の改善により、お客様と、社会全体への貢献が期待される最先端技術を開発する企業とつながりを持ちました。」

Stellantis Venturesの支援により、今年スタートするプロジェクトは次のとおりです。

•    beweelsociety(ビーウィールソサエティ):
Stellantis社内にルーツを持つスタートアップで、コネクテッドEバイクの開発を行うとともに、ファイナンス、保険、ファシリテーション、ケアサービス(メンテナンス、盗難防止)など、購入からサイクリングまで、幅広いサービスをユニークなデジタルアプリ1つで提供する企業です。beweelsocietyは、従来の自動車の枠を超えて視野を広げ、持続可能でソフトなモビリティの成長を加速させるStellantisの取り組みを支援します。最初のe-bikeは、2023年第3四半期から、特別なサイクリングネットワークやテクノロジーに特化した販売店を通じて、Peugeot(プジョー)ブランドで購入できるようになる予定です。

•    Nauto(ナウト):
人工知能とコンピュータービジョン技術に、高度なリスクデータ科学を組み合わせたシステムを開発し、800以上の商用車フリートへ提供して、より安全な運転による事故削減とコスト抑制を支援しています。Nautoの安全システムは、ドライバーの行動リスクと外的な道路リスクの両方を評価し、ドライバーのプライバシーを尊重しつつ、リアルタイムで警告や指導を行い、注意散漫な運転を減らし、事故を防ぎます。Nautoのクラウドとモバイルアプリケーションは、運行安全管理者やリスク管理者を支援し、より効率的な車両の運用、リスクのあるドライバーの特定と指導、迅速なクレーム処理に貢献します。Nautoのプロジェクトは、2023年第2四半期に北米でStellantisのフリート車両に導入される予定です。

•    Trails Offroad(トレイルズオフロード):
オフロードの専門家や愛好家により運営されているTrails Offroadは、米国とカナダの3,000以上のオフロードトレイル(未舗装路)に関する詳細なガイドを、デジタルライブラリー(Uconnectシステムに読み込み可能)として提供しています。このガイドは、各トレイルのルート説明、主要なウェイポイント、難易度評価、観光ポイント、動画、レビューなどの詳細な情報を提供します。2023年夏より、一部のJeep®の新車に「Jeep Badge of Honor」に選ばれた62のトレイルのガイドが搭載されます。また、すべてのトレイルを収録した完全なガイドが、サブスクリプションサービスとして提供される予定です。

Stellantis Venturesは、Stellantisの「Dare Forward 2030」事業戦略の主要な構成要素として、2022年3月に発表されました。「Dare Forward 2030」に定められた一連の重要目標の筆頭となるのが、CO2排出量の大幅な削減です。これは、2030年までにCO2を2021年比で半減させ、残りの排出量を1桁台のパーセンテージで相殺し、2038年までにカーボンネットゼロを達成することを目指しています。また、「Dare Forward 2030」の中核的な目標には、10年後までに欧州の乗用車販売の100%、米国の乗用車と小型トラック販売の50%をBEVにすること、2030年までに純収益を2倍(2021年比)にして10年間を通じて2桁の調整後営業利益率を維持すること、および2030年までにすべての市場の製品・サービスに関する顧客満足度で1位になることも含まれています。
Stellantis Venturesは、モビリティベンチャーファンドの投資先名については公表していません。初年度に投資を行ったその他の企業は次のとおりです。
•    Electra(エレクトラ):B2Bソフトウェア企業で、機械学習、人工知能、360度自己学習型適応制御アルゴリズム「EVE-Ai」を用いて、コストを削減しながらバッテリーシステムの航続距離と寿命を延ばし、ユーザーの習慣を継続的に学習して、システム全体のパフォーマンスと安全性を向上させるEV技術を専門としています。
•    Envisics(エンヴィジクス):ダイナミックホログラフィック技術のパイオニアとして世界的に知られ、その技術はAR-HUD(拡張現実ヘッドアップディスプレイ)や車載センサーシステムに採用されています。Envisicsの先進技術は、車載ディスプレイを変革し、車内体験を革新する機会をもたらします。
•    Geoflex(ジオフレックス):あらゆるグローバルナビゲーション衛星システム受信機(ブランドを問わず)の精度、完全性、動作の継続性を向上させる衛星測位補強技術を提供する世界的な企業です。同社のハイパージオロケーションサービスは、陸・海・空の世界中のあらゆる場所で、4cmの精度で正確・安全・強靭な位置情報を提供します。
•    Lyten(ライテン):この企業が開発したユニークな脱炭素化素材プラットフォーム「Lyten 3D Graphene™」は、軽量複合材料、高度なセンサー、リチウム硫黄電池など、無数の先端用途向けに応用可能です。特にリチウム硫黄電池は、ニッケル、コバルト、マンガンを使用せず、エネルギー密度の向上、カーボンフットプリントの削減、サプライチェーンの独立性を実現する画期的な電池です。
•    NetZero(ネットゼロ):農業廃棄物を炭素の非常に安定した形態であるバイオ炭に変えることで、大気中の炭素を長期的に除去することを専門とする気候変動対策ベンチャーです。バイオ炭を土壌に混ぜて使用することで、農作物の収穫量を向上させ、肥料の使用量を減らすことができます。NetZeroのミッションは、バイオ炭を熱帯地方で大規模に導入し、気候変動対策や人々の生活に役立てることです。
•    Viaduct(ヴィアダクト):品質やメンテナンスの課題解決のために、車両アナリティクスを強化することを目的としたAIプラットフォームです。このプラットフォームは、機械学習アルゴリズムの導入により、不具合やセンサーデータの異常を特定し、車両の健全性を予測し、予防保全のルーチンを強化することで、車両をより安全で信頼性の高いものにし、パーソナライズします。

Stellantis Venturesでは、輸送業界を変革する製品や技術を持つ、初期段階と後期段階のスタートアップ企業を引き続き探しています。資金調達を目指す起業家やスタートアップ企業の皆様へのご案内につきましては、次のサイトをご覧ください。
https://stellantis.ventures

Stellantis Venturesについて
3億ユーロの初期投資で設立されたStellantis Ventureは、Stellantis初のコーポレートベンチャーファンドです。自動車やモビリティ分野の最先端技術を開発し、個々のお客様や社会全体に対する成果を向上させることに焦点を当てた、初期段階および後期段階のスタートアップ企業を対象としています。当ファンドは、投資先企業に対して独自の複合的な要件を定めています。それは、強力で持続的な成長見込みがあり、かつStellantisの製品や事業において採用の可能性が高い技術を有していることです。Stellantis Venturesは、世界有数の自動車メーカーとモビリティプロバイダーの支援を受け、ポートフォリオメンバーのために、迅速かつ効果的に価値を提供するユニークな立場にあります。


2023 年3月16日 、オランダ アムステルダム発
※ 上記は、本国のプレスリリースを一部意訳したものです。