- フルサイズのボディ・オン・フレームのトラックやSUV向けに設計された「STLA Frame」は多用途で、内燃エンジン車、ハイブリッド車、水素自動車、バッテリー電気自動車(BEV)、発電用にエンジンを搭載したレンジエクステンダー電気自動車(REEV)の技術をサポート
- ハイスケールな「STLA Frame」は、REEVで最大1,100km、BEVで800kmの航続距離、1,224kgの積載量、6,350kgの牽引能力など、クラス最高の機能を提供することを目指す
- デュアル電気駆動モジュール(EDM)は、スムーズな独立サスペンションを備えた標準的な全輪駆動機能を提供
- 高い柔軟性を備えた「STLA Frame」は、400Vおよび800VのEVに対応した構造となっており、最大350kWのDC急速充電に対応、わずか10分で走行距離を約161km延長可能
- RAMおよびJeep®ブランドの車両が「STLA Frame」を初採用
2024年11月19日、オランダ アムステルダム発
Stellantis N.V.は本日、北米およびグローバル市場の一部で重要なセグメントとなっている、ピックアップトラックおよびSUV向けに設計されたBEVのマルチエネルギープラットフォーム「STLA Frame」を発表しました。
フルサイズのトラックやSUVのオーナーは、妥協のないパワーと耐久性を要求し、性能、実用性およびパフォーマンスを重視します。STLA Frameプラットフォームは、REEVで最大1,100km、BEVで800kmというクラス最高の航続距離、最大牽引能力6,350kg、積載量定格1,224kgを実現するよう設計されています。さらに、このプラットフォームは最大610mmまで水深の渡河をサポートしており、厳しい環境や多様なニーズに対応が可能です。
STLA Frameは、Stellantisのフルサイズピックアップトラック、小型商用車およびSUVの基盤となり、当初は完全なBEVシステムとREEV を含む革新的な動力源のラインアップを提供する予定です。STLA Frameは、将来的には内燃エンジン、ハイブリッドおよび水素エンジンにも対応できるようになります。
REEVシステムは、バッテリー、前後の電気駆動モジュール(EDM)、オンボードジェネレーターおよび内燃エンジンを組み合わせたもので、これにより、ドライバーは航続距離を犠牲にすることなく、長距離にわたって重い荷物を運搬したり、重量のあるトレーラーなどを牽引することができます。エンジンが直接的な機械的経路を介して車輪を駆動するのではなく、ジェネレーターがEDMに電力を供給して車両を推進し、必要に応じてバッテリーを再充電し、負荷状態での航続距離を延長すると同時に、車両のダイナミクスを新たな高みに引き上げる電気モーターのトルクの恩恵を受けることができます。
「STLA MediumおよびSTLA Largeと同様に、STLA Frameは、前例のない航続距離と新たなレベルの機能と性能を組み合わせ、家庭で利用したり事業に活用したりするために、信頼性が高くパワフルなトラックやSUVを必要とするお客様にクラス最高の航続距離、積載量、牽引力を提供します」とStellantis CEOのカルロス・タバレスは述べています。「間もなくフルEVおよび長距離EV技術が導入されますが、我が社は初めての電気自動車を試すのを躊躇している購入者に『妥協のない』ソリューションを提供します。私たちはこの驚異的なエンジニアリングを誇りに思っており、RAMとJeep® の製品攻勢にこの技術が採用されることを、楽しみにしています。」
強度と効率性を追求した革新的な設計
STLA Frameは、先進の高強度鋼を使用して製造されており、軽量化しながら耐久性と剛性が向上しています。幅が拡大されたセンターセクションにはバッテリーパックが収納され、側面衝突の際にバッテリーを保護する強化フレームレールが備えられています。車体下面全長を覆うアンダーパネルは空力抵抗を減らして航続距離を最大限に延ばすのに役立ち、パフォーマンスを犠牲にすることなく効率を高めるというStellantisの取り組みを強調しています。
このプラットフォームは、BEV航続距離が最大800km、REEV航続距離が最大1,100kmになるように設計されています。また、159kWh~200kWh超の液冷式バッテリーパックを搭載することができます。さらに、将来のエネルギー貯蔵技術に対応できるように設計されており、今後何年にもわたる適応性を保証します。
Stellantisの設計、組み立てによる最大250kWへ引き上げられたフロントおよびリアの電動モジュールは、全輪駆動機能を提供し、車両を100km/hまで4.4秒で加速します。エアサスペンションを含む柔軟なサスペンション設計により、さまざまな走行条件や積載シナリオに合わせて最適化された乗り心地を実現します。
STLA Frameの主要寸法:
• 全長:5,488~5,941mm
• 全幅:2,062~2,124mm
• ホイールベース:3,143~3,690mm
• 最低地上高:168~262mm
• 最大タイヤ直径:834/838mm
充電の柔軟性と双方向充電
STLA Frameは急速充電をサポートします。BEVコンフィギュレーションでは、最大350kWに対応するDC 800V急速充電により、わずか10分で走行距離を約160km延長できます。一方、REEVでは、最大175kWに対応するDC 400V急速充電により、10分で最大約80kmを走行できます。
STLA Frameを採用した車両には双方向充電機能が装備されており、車両のバッテリーで別のEVを充電したり、緊急時に家庭に電力を供給、或いは送電することが可能です。
独自のマルチエネルギーアプローチ
STLA Frameプラットフォームは、Stellantisの戦略計画Dare Forward 2030の中核となる4つのグローバルBEVプラットフォームの1つです。2023年7月に発表されたSTLA Mediumおよび2024 年1月に発表されたSTLA LargeにSTLA Frameが追加されたプラットフォームラインナップにより、Stellantisはさまざまな電動化導入シナリオに基づき、顧客に適切なソリューションを提供できるようになります。StellantisのすべてのグローバルBEVプラットフォームは、バッテリーセル化学物質、EDM、パワーインバーター、ソフトウェア制御の互換性を確保することで、ライフサイクルを延長できるように設計・開発されています。
Stellantisは、2030年までに欧州で乗用車BEV販売比率を100%に、米国での乗用車と小型トラックのBEV販売比率を50%にするという野心的な目標を達成するために、同年まで電動化に500億ユーロを超える投資をしていきます。
※ 当リリースは、オランダ アムステルダムにて 2024 年11 月19日に発⾏されたプレスリリースの抄訳です。
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本国プレスサイト︓
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問い合わせ先:
Fernão SILVEIRA +31 6 43 25 43 41 fernao.silveira@stellantis.com
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